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起立性調節障害と学校生活。
制度でできる配慮

朝どうしても起きられず、学校に行けない。それは「気持ちの問題」とは限りません。この記事では医療的な診断や治療には踏み込まず、学校生活での相談先と、制度面でできる配慮・選択肢だけを整理します。気になる症状があれば、まずは医療機関(小児科)への相談が基本です。

公開: 2026-09-15 最終更新: 2026-09-15 執筆: KOYA(コヤ)

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起立性調節障害とは(最小限の説明)

起立性調節障害(OD)は、立ち上がったときなどに頭痛・めまい・倦怠感といった症状が出やすくなる状態で、午前に症状が強く、午後にかけて軽くなる傾向があるとされています。一般社団法人日本小児心身医学会の情報によれば、中学生のおよそ1割程度に見られ、不登校の背景に併存しているケースもあるとされています。

この記事の範囲について。症状の程度や経過には個人差が大きく、診断・治療については専門の医療機関の判断によります。この記事では医療的な説明は最小限にとどめ、学校生活における相談先と、制度面でできる選択肢だけを扱います。

まず医療機関に相談することの大切さ

「朝起きられない」「学校に行こうとすると調子が悪くなる」という様子は、本人の気持ちの弱さや怠けとは違う背景がある場合があります。自己判断で「気持ちの問題」と決めつけず、まずは小児科など医療機関に相談することが基本です。一部の自治体では、学校関係者の理解を深めるためのガイドラインを作成する動きもあります(例:熊本県教育委員会「起立性調節障害対応ガイドライン」)。医療機関を受診したうえで、診断や見立てを学校と共有すると、以降の相談がスムーズになることがあります。

学び方の選択肢も、並行して知っておける。 この記事で扱う制度面の選択肢のひとつとして、自分のペースで学べる教材を資料だけ確認しておくこともできます。すららの教材内容を資料で確認する(無料)→

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学校に相談する・配慮をお願いする

学校教育法上、起立性調節障害だけを対象にした特別な制度があるわけではありません。ただし、遅刻・欠席の扱い、午後からの登校、保健室の活用など、学校の裁量で対応してもらえる余地はあります。担任・養護教諭・スクールカウンセラーに、医療機関での状況を共有しながら相談することから始めてください。

出席扱い制度という選択肢

不登校児童生徒を対象に、自宅でのICT等を活用した学習など、一定の要件を満たせば学校の「出席扱い」にできる制度があります(文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日に基づく)。起立性調節障害であることが直接の要件になるわけではありませんが、朝の登校が難しい時期の学び方の選択肢として検討する価値はあります。要件や申請の流れは出席扱い制度の記事で詳しく整理しています。教育委員会が運営する教育支援センターも、費用をかけずに相談できる窓口のひとつです。

通信制高校という選択肢

高校段階であれば、通信制高校も選択肢になり得ます。多くの通信制高校は毎日決まった時間に登校する必要がなく、体調が優れやすい時間帯に学習のコアタイムを置くなど、比較的柔軟に組み立てやすいのが特徴です。ただし、スクーリングの頻度や体調面での配慮の内容は学校によって差があるため、資料請求や個別相談で「午前中の体調が優れないときにどう対応できるか」を具体的に確認することをおすすめします。

コース変更という考え方もある。体調が不安定な時期は自宅中心の学び方を選び、症状が落ち着いてきたら通学のコースへ切り替える、という段階的な進め方をしている家庭もあります。今すぐ全てを決めなくても、選択肢は後から見直せます。

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家庭でできること

  1. 体調の波を記録しておく。何時ごろに調子が悪くなりやすいか、どんな日に軽いかをメモしておくと、医療機関の受診時にも学校への説明時にも役立ちます。特別な様式は不要で、カレンダーやノートに簡単に書き留める程度で十分です。
  2. 「気持ちの問題」と決めつけずに接する。朝起きられないことを叱ったり急かしたりすると、本人がさらに追い詰められることがあります。まずは医療機関の見立てを聞いてから、家庭内での接し方を考える順番がおすすめです。
  3. 学校との情報共有を続ける。一度配慮をお願いしたら終わりではなく、体調の変化に応じて、学校側との情報共有を定期的に続けることで、対応の見直しがしやすくなります。
  4. 学び方は焦って一つに決めなくていい。出席扱い制度、教育支援センター、通信制高校など、複数の選択肢を知っておき、そのときの体調に合わせて柔軟に選び直せることを、家族の中で共有しておくと安心材料になります。

よくある質問

起立性調節障害だと学校を休んでも「不登校」として集計されますか?

出席簿上の扱いは学校の運用によります。医療機関の受診・診断がある場合、その事情を学校に伝えておくことで、欠席の背景を共有した上で対応を相談しやすくなります。まずは在籍校に相談してみてください。

学校はどんな配慮をしてくれますか?

遅刻・欠席の扱いや、午後からの登校、保健室の活用など、学校によって対応の幅があります。学校教育法上、起立性調節障害に特化した制度があるわけではありませんが、不登校児童生徒向けの支援施策(出席扱い制度、教育支援センターなど)を活用できる場合があります。担任や養護教諭、スクールカウンセラーに相談することから始めてください。

出席扱い制度は使えますか?

自宅でのICT等を活用した学習など、一定の要件を満たせば出席扱いにできる制度があります。起立性調節障害であることが直接の要件ではありませんが、朝の登校が難しい時期の学び方の選択肢として検討する価値はあります。詳しくは別記事で整理しています。

通信制高校は選択肢になりますか?

なり得ます。多くの通信制高校は毎日決まった時間に登校する必要がなく、体調が優れやすい時間帯に学習のコアタイムを置くなど、柔軟に組み立てやすいのが特徴です。ただし学校ごとにスクーリングの頻度や配慮の内容は異なるため、資料請求や個別相談で確認してください。

まず何をすればいいですか?

自己判断で「気持ちの問題」と決めつけず、まずは小児科など医療機関に相談することが基本です。そのうえで学校に状況を共有し、出席の扱いや学び方について相談していくのが現実的な進め方です。

起立性調節障害による欠席は、気持ちの弱さの問題ではありません。まずは医療機関に相談し、そのうえで学校との相談、出席扱い制度や通信制高校といった選択肢を、無理のないペースで検討してみてください。

参考にした情報(2026年9月時点)
一般社団法人日本小児心身医学会 起立性調節障害 / 熊本県教育委員会 起立性調節障害対応ガイドライン / 文部科学省 不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)

つらさが強いときは、学びより先に休養と相談を。
24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310(24時間・無料)/チャイルドライン 0120-99-7777(毎日16〜21時・無料)

※ 本記事は医療的な診断・治療を目的としたものではなく、学校生活における相談先・制度面の情報整理を目的としています。症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。

※ 本記事は随時更新しており、掲載内容は更新時点での当方の最新の整理です(最終更新: 2026年9月)。制度・料金・条件は変更される場合があるため、必ず在籍校・各公式サイトの最新情報をご確認ください。

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