KOYA › 学びの選択肢 › 通信制高校は無償になる?就学支援金の2026年度の変更点と、上限額・期間・手続き
通信制高校は無償になる?
就学支援金の2026年度の変更点と、
上限額・期間・手続き
「高校が無償になったと聞いたけれど、通信制も同じ?」「うちの収入でも対象になる?」――2026年4月に制度が変わり、気になる保護者の方が増えています。この記事では、文部科学省の資料で確認できたことだけを、通信制高校に絞って整理します。学費全体の見方は通信制高校の学費の記事にまとめています。
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2026年4月(令和8年度)から、高等学校等就学支援金の所得制限が撤廃されました。通信制高校も対象で、定時制・通信制は原則48月まで支給されます。ただし支給されるのは授業料に充てる分だけで、上限額があります。学校が国から受け取って授業料に充てる仕組みなので、家庭に現金が振り込まれるわけではありません。申請は必要で、期日は学校・都道府県ごとに違います。サポート校の費用は対象外です。
2026年度に何が変わったか
文部科学省の通知(2026年3月31日付)と、同省のQ&Aで確認できる主な変更点です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所得制限 | 撤廃。就学支援金の支給にあたって、保護者等の収入の状況を問わない |
| 施行日 | 2026年(令和8年)4月1日 |
| 対象者の要件 | 日本国籍の人、特別永住者、永住者などの在留資格をもつ人に限定。対象外になる場合の支援として、別の事業「高校生等・新修学支援」が案内されている |
| 2026年3月31日以前から在籍している人 | 新制度の対象外になる場合でも、経過措置により、所得に応じて旧制度と同等の水準の支援を受けられる |
| 今後 | 法律には、施行後3年以内に支給の在り方を検討する規定がある |
ここでいう「無償化」は、文部科学省のQ&Aでも、的確には「授業料を支援する高等学校等就学支援金」だと説明されています。授業料以外の費用まで無料になる制度ではありません。
N高等学校
ネットを中心に学ぶ通信制高校。制度の上限額は共通でも、学校ごとの授業料の単価や、入学金・施設費などは違います。実際の請求額に近づけて比べるために、資料でコース別の費用を確認しておくと整理しやすくなります。
公式サイトに移動します。資料請求・体験の申し込みは内容を見てから決められます。
通信制の上限額の見方
就学支援金には、学校の種類ごとに支給限度額が決まっています。通信制(高等学校の通信制課程)の限度額は次のとおりです(文部科学省 通知・Q&A)。
| 設置者 | 月額の限度額 | 単位制授業料の限度額(1単位あたり) |
|---|---|---|
| 国立 | 9,600円 | 4,668円 |
| 公立 | 520円 | 336円 |
| 私立 | 28,100円 | 13,668円 |
- 公立は、授業料相当額が支給される仕組みです。もともと公立通信制の授業料は低く、限度額も低く設定されています。
- 私立は「最大で」月額28,100円です。学校の授業料がこれを超える部分は、自己負担になります。
- 通信制は単位ごとに授業料が決まる学校が多く、その場合は1単位あたりの限度額で計算されます。文部科学省も、単位制ごとに授業料が設定される課程では支給額が異なる、と案内しています。
実際の支給額は、年度のはじめに、学校を通じて通知されることになっています(支給権者が、支給した額を設置者を通じて受給権者に通知する規定)。自分の場合に「いくら引かれるのか」は、入学後の通知や、学校の資料の「就学支援金適用後」の金額で確認するのが確実です。
対象になる人・ならない人
文部科学省のQ&Aによると、国公私立の高等学校(全日制・定時制・通信制)に在籍する生徒が対象です。次の場合は対象外です。
- 高校等をすでに卒業した人、定時制・通信制で4年を超えて在学している人
- 専攻科・別科の生徒、科目履修生、聴講生(専攻科には別の授業料支援があります)
- サポート校(サポート施設)。通信制高校の授業料は対象ですが、サポート校の費用は対象になりません
国籍・在留資格などの要件があり、対象外になる場合でも、在校生は経過措置、2026年4月以降の新入生は世帯年収等の要件を満たせば「高校生等・新修学支援」の対象になることがあります。心当たりのある方は、学校か都道府県に確認してください。
また、住んでいる都道府県とは別の都道府県の通信制高校に通う場合も、国の制度は対象になります。一方、都道府県が独自に上乗せの支援を行っていることがあり、要件は制度ごとに違います。詳しくは、お住まいの(または学校所在地の)都道府県に確認します。
支給期間(原則48月)
就学支援金は、在学していればいつまでも出るものではありません。全日制は原則36月、定時制・通信制は原則48月までです。
- 休学したとき:休学中に授業料が徴収されず、支給を止めたい場合は、学校に「支給停止の申出」が必要です。申出をしないと、その期間は0円として計算されたうえで、復学後の残りの支給期間は、休学した期間を差し引いた期間になります。
- 全日制から通信制に転学したとき:たとえば全日制で20月在学したあと通信制に移った場合、「48月-20月×4/3(端数切り捨て)」で計算し、通信制では22月分が支給される、と文部科学省が例を示しています。転学・再入学を考えている場合は、通信制高校への転入・編入の記事もあわせて見てください。
- 中退して再入学するとき:支給期間(36月、定時制・通信制は48月)を超えてしまう場合に、就学支援金相当の支援を行う「学び直し」の制度があります。詳細は入学先の学校や都道府県に問い合わせます。
手続きと期日
就学支援金は、受給資格を得るための申請が必要です。自動では始まりません。
- 入学する高校から、入学説明会のときや入学後に、申請書類が配られます。
- 日本国籍の方は、申請をオンラインで行えます。ただし、手続きの方法・提出する書類・提出先・提出期日は、学校や都道府県によって異なります。
- 支給は原則として申し込みが行われた月から始まります。期日に遅れないようにしてください。
- 提出が遅れそうな場合や遅れてしまった場合は、学校や都道府県に相談します。
就学支援金は、学校の設置者が生徒本人に代わって受け取り、授業料に充てる仕組みです。基本的には授業料を徴収するときに差し引かれますが、学校によっては先に全額を徴収し、あとから差額を還付する方法をとっています。授業料と就学支援金の差額は、保護者が支払います。還付の時期は学校に確認してください。
就学支援金では払えない費用
就学支援金は授業料に充てる支援です。次のような費用は別に考える必要があります。内訳と見方は学費の記事で整理しています。
- 入学金、施設設備費などの学校独自の費用
- 教科書・教材費、スクーリングの交通費・宿泊費
- 通学コース・専門コースなどの追加費用、サポート校の費用
通信制高校の「年間の実費」シミュレーターを使う →
入学前に学校へ聞くこと
- 授業料の単価(1単位あたり)は、いくらか。限度額(私立は1単位13,668円)を上回る分は自己負担になります。
- 就学支援金の申請の期日と、必要な書類。入学手続きと同時か、入学後か。
- 差し引きの方法。最初から減額されるのか、いったん全額を払って後日還付されるのか。還付はいつか。
- 授業料以外の費用の合計。入学金・施設費・教材費・スクーリング費・コース費。
- 都道府県の上乗せ支援が使えるか。
2〜3校に同じ質問をして、答えを並べて比べてください。
よくある質問
通信制高校は「無償」になりましたか?
授業料については、国の就学支援金で支えられる仕組みが2026年4月から所得制限なしになりました。ただし支給には上限があり、対象は授業料です。入学金・施設費・教材費・スクーリングの交通費などは対象外で、そのまま実費になります。文部科学省も「いわゆる高校無償化」の正確な表現は、授業料を支援する就学支援金だと説明しています。
世帯の収入が高くても、通信制高校の就学支援金は受けられますか?
2026年4月(令和8年度)から所得制限が撤廃され、保護者等の収入を問わず支給の対象になりました(国籍・在留資格などの要件は別にあります)。新制度の対象外になる場合でも、2026年3月31日以前から在籍している在校生は、経過措置により、所得に応じて従来と同等の水準の支援を受けられる扱いです。
就学支援金は、いつまでもらえますか?
定時制・通信制の課程では、原則48月(4年)まで支給されます。休学した期間の扱いや、全日制から通信制へ転学した場合の計算は、本文の「支給期間」で説明しています。
申請の期日はいつですか?
全国で共通の期日はありません。手続きの方法・書類・提出先・提出期日は学校や都道府県によって異なります。支給は原則として申し込みが行われた月から始まるため、入学後に学校から配られる案内の期日を守ることが大切です。遅れそうなときは、学校や都道府県に相談してください。
サポート校の費用にも、就学支援金は使えますか?
使えません。文部科学省のQ&Aでは、サポート校は就学支援金制度の対象ではなく、通信制高校の授業料が対象と示されています。
出典と確認日
以下はいずれも文部科学省のページです。確認日は2026年10月13日です。制度は改正されることがあるため、最新の内容は各ページでご確認ください。
- 高等学校等就学支援金制度に関するQ&A(文部科学省):上限額(月額)、支給期間、手続き、サポート校、都道府県の上乗せ
- 高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律の施行等について(通知)(令和8年3月31日):所得制限の撤廃、施行日、国籍・在留資格の要件、限度額(月額・1単位あたり)、経過措置、検討規定
- 高校生等への修学支援(文部科学省):制度改正の概要、令和9年度概算要求(2026年9月3日掲載)
通信制高校の学費は結局いくらか。就学支援金の仕組みと「実費」の見方 →
※ 本記事は随時更新しており、掲載内容は更新時点での当方の最新の整理です(最終更新: 2026年10月)。金額・要件は文部科学省の資料にもとづきますが、制度は改正される場合があります。個別の支給額や対象かどうかは、必ず在籍校・都道府県・文部科学省の最新情報をご確認ください。
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